MISTやレーザーを用いた重度歯周病治療症の症例
MISTやレーザーを用いた重度歯周病治療症の症例
こちらの患者さまは、右上の奥歯(第一大臼歯)に歯周病による垂直的な骨の欠損と、歯の根元が分かれている「分岐部」にまで炎症が進行していました。このような状態では、通常のクリーニングや手術では改善が難しいケースです。
そこで当院では、できるだけ傷を小さくして体への負担を減らすMINST(最小侵襲手術)を採用しました。マイクロスコープ(顕微鏡)を使用し、分岐部をしっかり確認しながら、見えにくい部分に丁寧な切開を行い、視野を確保しました。
治療では、Er:YAGレーザー(エルビウムヤグレーザー)を用いて感染した組織を除去(デブライドメント)し、骨の再生を促す前処理(デコルチケーション)も同機器で行いました。治療から2年半が経過した現在も、歯と歯ぐきの状態は非常に安定しており、良好な経過をたどっています。
主訴 | 歯が全体的に揺れて噛めない |
---|---|
治療期間・回数 | 9ヵ月(治療回数:1回) |
治療費(税込) | 1回:220,000円 |
治療内容 | ・MIST(最小侵襲手術):できるだけ傷を小さくして回復を早める手術方法。 ・マイクロスコープ(顕微鏡)による精密歯周病治療。 ・Er:YAGレーザーで徹底的に清掃:歯根面から歯周病の原因となる「プラーク」を除去する治療。 |
リスク・注意点 | ・腫れや痛み:手術後、一時的に腫れや痛みが生じることがあります。 ・感染の可能性:術後の傷口から細菌感染するリスクがあります。 ・歯ぐきの退縮:治療後に歯ぐきが少し下がる可能性があります。 ・治療効果に個人差がある:すべての患者様で骨が完全に再生するとは限りません。 ・噛み合わせの変化:骨や歯ぐきの形が変わることで、噛み合わせに影響が出ることがあります。 ・術後のメインテナンスが重要:再発を防ぐために、定期的なクリーニングと歯科医院でのチェックが必要です。 |